レポート
すべての講演、分科会が終了し、「東京女性経営者アワード」の表彰式です。東京都が昨年度に創設したこの2つのアワードは、スケールアップを目指して志高く取り組み、東京都の社会課題解決に貢献している女性経営者を応援し、称えるための表彰です。3年連続で増収増益を続けている女性経営者の経営手腕を評価する「継続成長部門」と、10年以上企業を先導してきた持続性ある経営力を表彰する「持続経営部門」。それぞれに受賞者が決定されます。
今年の審査委員長の江田麻季子氏、そして審査委員の神田千鶴氏、佐藤真希子氏、村上由美子氏、田中里沙氏、5名の女性リーダーが紹介されます。
「継続成長部門」を受賞されたのは、山田美穂氏。女性による、女性のための金融サービスを提供する、CBSフィナンシャルサービス株式会社の経営者です。自分自身への投資のためにクリニックやサロン等でサービスを受けたいと思う消費者と、サービスする側の中小規模事業者、双方の成長を金融面からサポートし、「明日のあなたを応援する会社」として、継続的に成長されています。
山田氏は、「8年前に当社社長を引き継いだ際には、従業員7名、赤字、累損を抱えた、本当に瀕死の状態の会社でした。今回は、『頑張ったね』と誉めていただいているようで、素直にありがたく感じます。受賞はゴールではなく、更に成長していくための再スタートとして、邁進してまいりたいと思います」と、喜びあふれる受賞コメントをくださいました。
続けて、「持続経営部門」の受賞者は、相良美織氏。AIのコアの技術である機械学習のために学習データ構築サービスの新展開を続ける、株式会社バオバブの創業者です。創業以来、AI開発に取り組む国内外の大企業や研究機関に学習データを提供し、障害を持つ方々など、働き方に制約のある方々への新たな雇用機会の提供にも貢献されています。
相良氏も、「このような賞を設けてくださった都知事に、深くお礼を申し上げます。そして審査員の皆さま方、本当にありがとうございます。本当にうれしいです。みんなー、やったよ! 今まで、バオバブに携わってくださったすべての皆さま方に、心からお礼を申し上げたいです。本当にありがとうございました」と、あふれる笑顔でトロフィーを掲げ、コメントされました。
審査委員長の江田氏が、「今、世界で、経営の姿は三方よしがいいと言われています。経営者として、自分が利するのみならず、仲間、従業員、そしてお取引先、お客さま、その先にある社会全体に利する形で企業を経営していかなければならない。このお二人は、まさにこの点を体現されています。ぜひお二人に刺激されて、より多くの女性経営者たちがこの賞を目指して日々の努力を重ね、素晴らしい経営をしていっていただきたいなと思っております」と総評。
最後は皆で記念撮影。今年も晴れやかな笑顔で祝福の輪が広がる、華やかで温かな想いがあふれる式となりました。
東京都では、女性が経営者としても活躍し事業拡大することを多面的に支援しています。「東京女性経営者アワード」は、会社・事業のスケールアップを目指して志高く取り組み、東京都の社会課題解決に貢献している女性経営者を応援・称えるための表彰制度です。様々な分野や成長ステージで優れた実績を持つ女性経営者を表彰することにより、企業経営における女性の活躍を促進し、都内産業の活性化を図ります。
業績を上げ続けている女性経営者の経営手腕を表彰するもので、2021年1月1日を基準日とし、2020年12月期以前の直近決算で3年連続増収増益を達成した者。
女性経営者として10年以上企業を先導してきた持続性ある経営力を表彰するもので、現在社長となって第10期目以降の者。
各部門の特徴を考慮のうえ、提出される書類を基に第一次審査(書類審査)を行い、第一次審査を通過したファイナリストには、オンラインでの審査委員による第二次審査(面接審査)を実施。審査委員会で下記基準にて審査を行い、各部門1名の受賞者を決定。
審査委員長:江田 麻季子(世界経済フォーラム 日本代表)
神田 千鶴(ミライ経済Lab.株式会社 代表取締役/公認会計士)
佐藤 真希子(株式会社iSGSインベストメントワークス 取締役 代表パートナー)
村上 由美子(MPower Partners Fund L.P. ゼネラル・パートナー)
田中 里沙(事業構想大学院大学 学長・教授/株式会社宣伝会議 取締役 メディア・情報統括)
開催日時 | 2021年11月1日(月)13:15-18:30 |
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会場 | オンライン開催(ZoomとYouTubeによるライブ配信) |
参加対象 | 企業・団体の代表者、経営者層、個人事業主など(男女不問) |